戸田市議会平成15年第2回定例会にて神保国男市長が発表された戸田市政施政方針

平成15年戸田市政施政方針

平成15年2月24日に議会にて発表された神保国男・戸田市長の施政方針です。
平成16年度施政方針はこちらへ

関連・解説資料として、市政報告第8号も併せてごらんください


【 目 次 】

はじめに
市政運営の基本方針
当面する主な課題と対応
予算編成方針
予算規模
平成15年度の主な施策
 ・(保健・医療・福祉)
 ・(学校教育・生涯学習と文化)
 ・(環境と市民生活)
 ・(産業と労働)
 ・(都市基盤と生活基盤)
 ・(参加と交流)
 ・(市政運営)
むすび


はじめに

 本日、ここに平成15年度の当初予算案をはじめとする重要な諸案件をご審議いただくため、平成15年第2回戸田市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には、ご健勝にてご参集を賜り、厚くお礼を申し上げます。

 この機会に、私が今後の施政に臨む所信の一端、予算編成方針、さらには主要施策等について申し述べ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願いする次第であります。
おかげさまで、市政の基本としているパートナーシップ型の行政運営も多くの皆様のお力添えにより、着実に前進してまいりました。また、極めて厳しい財政状況下ではありますが、芦原小学校新設事業に着手するとともに、新曽保育園の移設建設をはじめ自立支援ホーム、喜沢中学校クラブハウスの建設など、福祉並びに教育分野を中心とした新たな事業に取り組むことができました。
これもひとえに、市民の皆様並びに郷土愛に燃える議員各位のご支援の賜であり、ここに深く感謝申し上げます。

 さて、戦後、目覚しい経済復興を成し遂げた我が国にあって、20世紀末からの長期化する景気低迷は、これまで築き上げてきた経済立国としての誇りと自信を喪失させようとしております。

 変革の時代の到来を予感させ、飛躍が期待された21世紀も数年が経過した今日、いまだ立ち直りの気配はなく、不透明感そして停滞感が社会全体に蔓延しております。他方、世界の動きに目を向ければ、政治、経済、文化等あらゆる分野で揺れ動き、国際秩序の再構築が求められております。この困難な時代を如何に乗り越えていくのか、この大きなテーマに対して、国も地方自治体もその対応に苦慮いたしております。
まさに「日本の再生」に向けて、国と地方がそれぞれの役割を果たすための戦略を、真剣に考えなければならない大事な時期に直面しております。

 国においては、新たな国づくりの国家戦略の柱として、国主導から地方主体の制度への転換を図るべく、地方交付税制度の改革、国庫補助金の見直し、更には、税源移譲に踏み込んだ議論が重ねられているところであります。ここにきて、自己決定、自己責任を基本理念とする自治の本旨に沿った自治運営の実現を目指す環境整備の取り組みが始まり、これまで求め続けてきた地方分権制度が徐々に現実味を帯びてまいりました。

 さて、本市は昨年、多くの市民の強い意向により、自立の道を選択いたしました。
このことは、何よりも戸田を愛する人々が将来にわたって郷土戸田を残したい、戸田市民でありたいと願う切なる声であると真摯に受け止めております。

 これら市民の信頼と期待に応えることが、私に課せられた使命であり、その責任の重さを深く心に刻んだ次第であります。

 今回の自立への選択が後世の人々に高い評価がいただけるように、これまで以上にリーダーシップを発揮し行政運営に取り組んでいく決意であります。

市政運営の基本方針

 私は、市長就任以来「改革」を最重要課題として全力をあげて取り組んでまいりました。

 私は、さらなる目標を「築く」と定め、次の3点を市政運営の基本方針として、全身全霊を傾け、実現に向けて取り組んでまいります。

 まず、1点目は「自立した都市を築く」であります。

 地方分権が加速し、各自治体とも個性のあるまちをいかに築いていくか、まさに自治体間での力量が問われる時代を迎えております。

 昨年、経済専門誌が全国693市を対象に行った「成長都市ランキング」調査で、本市は9位にランクされたところであります。このことは、活力ある自立可能な都市であることの証であり、本市の将来に明るい希望を抱いた次第であります。

 成長が期待される我がまちを、11万市民の豊かな知恵と熱意をエネルギーとして、自他ともに誇れる自立した都市をどう築き上げるかが、私に与えられた命題であると考えております。

 そこで取り組むべきことは、「情報の共有化」であります。私は、「情報の提供なくして、真の市民参加なし。市民参加なくして、真の自治はなし」この言葉を政治信条として、日々、市政に携わってまいりました。

 パートナーシップのまちづくりを理想とする本市において、多くの市民の方々が市政に参加していただくためにも情報基盤を整備し、情報の共有化を図ってまいります。

 自立都市に向けて、取り組むべきことに「行政の変革」があります。すなわち、これまでの行政運営を見直し、経済性、機動性に富んだ企業の経営手法を参考に新たな行政システムを築き上げることであります。とりわけ、自立都市を築いていく上で基盤となる財政運営については、企業における財務会計システムなどを参考として、効率的な財政運営を図ってまいります。

 また、事務事業の実施にあたりましては、「前例踏襲」から「成果重視」に視点を変え、より質の高い行政サービスを提供していくための取り組みとして、事務事業評価システムを導入してまいります。
行政の変革を図るにあたって、職員の意識改革は不可欠であります。

 すべての職員が「主役は市民である」との顧客意識を持つことが大事であり、研修に留まらず、時には、私から全職員に対してメールなどを通じて訴えてまいります。とりわけ管理職に対しては、自立都市を築く上で必要なマネジメント能力の開発を図ってまいります。

 2点目は「市民との協働による都市を築く」であります。

 これからの都市経営には、行政はもとより、自治会をはじめ各種団体、子どもからお年寄り、そしてボランティア団体やNPO・企業など“まち”を構成するすべての人たちが役割を担いながら協働して、ともにまちを築いていくことが重要であると考えております。これまで、まちづくりはどちらかと言うと、行政が一方的にサービスを提供することで市民ニーズに応えてきたといえます。

 しかし、私は、これからは“協働”という市民と行政が力を合わせたまちづくりに取り組んでいかなければ、自立した都市経営を実現することは困難であると強く感じております。

 今後、様々な分野で、積極的に協働によるまちづくりを進めてまいります。

 そのため、これまで情報公開条例等を制定し、広報やホームページなどを活用して市政に関するあらゆる情報を積極的に公開し、市民の皆さんと情報の共有化を図ってまいりましたが、今後もITを活用することなどにより、説明責任を果たし、市民と一層の情報共有を図ってまいります。

 また、市民の皆様が今後とも様々なまちづくりにおいて、主体となって計画づくりを進めるためのワークショップ活動に、積極的に参加していただくとともに、現在、地域福祉計画において市民公募により、一から計画づくりに参加していただき、意見の公開や会議結果の公表など開かれた市民参加による計画づくりを進めておりますが、こうした協働による計画づくりのルール化も検討し、様々な分野で真のパートナーシップを実現したいと考えております。

 3点目の基本方針は、「人にやさしい都市を築く」であります。

 本市は、30代の転入が多く、高齢化率自体は低いまちでありますが、高齢者の人口を見ますと増加を続けております。

 そこで、老後の暮らしや介護の不安などを払拭し、高齢者が住みなれた地域社会で人と人とのふれあいの中で、安心して暮らせるような諸方策を整えることが急務になっております。

 それら諸方策としては、たとえば、突然火事で住宅を失ったときの一時避難場所としての自立支援ホームのように、行政の役割として行うものもありますが、より重要なことは、高齢で一人暮らしをせざるを得なくなったときに、隣近所で安否を確認し合うなど、地域の力が非常に重要な意味を持つものであると考えております。

 本市においては、市民の皆様の誰にとっても使い勝手が良く、住みやすいまちづくりを目指してまいりたいと考えております。これは、いわゆるユニバーサルデザインの考え方とも共通するところであります。どのようなまちが誰にとっても住みやすいのか、そして、いざという時の拠所となる隣近所の支え合う力をなんとかして引き出していけないものか、このことを市民の皆様と一緒に考えてまいります。

 そこで、まず、市民が生活不安を抱かなくても済むような、市民ニーズを満たす本市独自の事業のシステムを作るため、「地域福祉計画」をはじめ、「高齢者保健福祉計画」や「児童育成計画後期計画」に基づき、これらの計画の実施に向けて市民との協働により事業を着実に展開してまいります。

 また、本市は、保育サービスに対するニーズも高く、安心して地域で子育てができる環境づくりに力を注いでまいります。そのためには、限られた財源を効率的に投入し、地域のボランティア団体や市民団体、民間事業者の参画を得ながら、きめ細かなサービスを地域で積極的に展開できるように支援し、地域の自律的循環を取り戻せるような基礎づくりに努めてまいります。

 さらに、IT社会に向けた情報ネットワークのまちづくりにあっては、情報化社会の恩恵を享受できる情報基盤整備を進め、市民の誰もが、いつでも・どこでも利用できる電子窓口や電子申請等のサービスシステムを構築してまいります。

当面する主な課題と対応

 次に、当面する主な課題と対応について申し上げます。

 本市のまちづくりの最大の課題であります、新曽第一土地区画整理事業については、今後も計画に沿って、家屋の移転や道路の築造工事等を積極的に進めてまいります。特に、芦原小学校周辺地区及び老朽化住宅の家屋移転等について、積極的に取り組んでまいります。また、新曽第二土地区画整理事業については、関係権利者の合意形成を図りながら、新年度中の事業計画決定を目指し、取り組んでまいります。

 新曽中央地区のまちづくりについては、引き続き、まちづくり懇談会を開催し、地元の皆様と充分協議しながら、住み良いまちづくりの計画を進めてまいります。

 環境空間の整備については、多くの市民から期待されており、引き続き戸田公園駅南地区を、まちの顔としての景観形成を図るため、都市緑地として整備してまいります。また、JRの環境空間の利活用に併せた緑地・緑道の整備については、市民の皆様から喜んでいただける花と緑のプロムナードとして順次整備し、「戸田華かいどう21」の実現に向けて、積極的に取り組んでまいります。

 菖蒲川、笹目川をはじめとする河川浄化については、「清流ルネッサンス??」地域協議会において「水環境改善緊急行動計画」が策定されたことから、新年度より本計画に基づき各施策を実施し、早期の河川環境の改善を目指し、一層の努力をしてまいります。

 子育て支援については、新曽保育園の移転に伴い、定員を100人から120人に拡大し、一時保育も1日最大で10人の受け入れをしていきます。さらに、平成16年4月の開園を目指し、戸田駅及び戸田公園駅近くの環境空間2カ所に、民設・民営による保育園の誘致を進め、入所定員の拡大及び保育内容の充実など、さらなる子育て支援を図ってまいります。

 学校教育については、児童増への対応として、平成17年度から教室不足が見込まれる戸田第二小学校について校舎増築の設計を実施し、併せて、同校の給食調理場施設の設計についても進めてまいります。また、「確かな学力」を身につけさせるため、全小学校に配置している「わくわくティーチャー」を増員し、基礎・基本の定着を図ってまいります。さらに、新しい教育課題である「国際社会で活躍できる戸田っ子育成」のため、全小学校に「英語活動」の時間を設置し、専任のALTを派遣してまいります。

 交通安全対策については、依然として、交通事故が多発していますが、警察や地域住民と協力し、交通事故の誘因となる違法駐車の排除を積極的に進めるとともに、交通事故防止の啓発活動に努めてまいります。

 犯罪の防止については、防犯協会及び地域防犯推進員の皆様と協力しながら、蕨警察署と密接な連携を取り、犯罪の防止を図ってまいります。

 環境問題については、ここ数年、工業地域内にマンション等住宅が建設されて、マンション住民側と工場側での騒音・悪臭などのトラブルが発生しております。今後ともマンション等住宅建設が増加することが予想されるため、こうした問題の解決に向けて取り組んでまいります。

 コミュニティバスについては、昨年の実験運行の結果を踏まえて、より地域に密着した公共交通を目指し、西循環及び美笹循環の新規2路線の本格運行を実施してまいります。

 また、交通バリアフリー化については、北戸田駅に続き、平成15年度に戸田駅、平成16年度に戸田公園駅構内に順次エレベーターを設置するとともに、路線バスへのノンステップ車両の導入促進を図ってまいります。さらに、交通バリアフリー基本構想の策定に向けて準備を進めてまいります。

 土地開発公社の債務残高については、市財政に深刻な影響を与えている主要な課題です。解決にあたっては、「土地開発公社の経営の健全化に関する計画」に基づき、引き続き努力してまいります。

 IT社会に向けた電子市役所の実現については、全ての市公共施設を超高速のネットワークで結んだ地域イントラネットを整備し、高度化、多様化する社会変革に対応していきます。このため、新年度には、IT推進室を設置し、市民が必要とする行政情報の提供、電子窓口相談や電子申請など、映像や地理情報等を活かした、きめ細かな誰でも利用できるサービスの向上を目指してまいります。

予算編成方針

 次に予算編成方針について申し上げます。

 大変厳しい財政状況が続く中で、予算編成にあたっては、少子・高齢化、情報化、国際化や価値観の多様化などにより、行政需要は複雑化・高度化しながら増大していくことが予想され、従来にも増して積極的な財源の確保、一層の経費節減、事業の精選など効率的な財政運営を目指したところであります。税収の伸びが期待できない財政状況で、限られた財源について創意工夫のもと英知を結集し、市民の要望を的確にとらえ、事業の優先度・緊急度を考慮しながら様々な行政分野に積極的に対応したところであります。

 歳入の根幹をなす市税のうち、個人市民税については、今後人口の増加が予測されるものの厳しい雇用情勢が続いているため、全体では若干の減を見込みました。一方、法人市民税については、企業の業績低迷などにより前年度を大幅に下回るものと予測いたしました。また、固定資産税については、地価の下落及び家屋の評価額の減により減収となりますが、償却資産については、大規模な設備投資があったことから固定資産税全体では若干の増を見込みました。

 また、競艇事業配分金については、長引く景気低迷による先行き不透明な点もありますが、前年度実績により若干の上積みをいたしました。

 次に、歳出については、土地区画整理事業等の都市基盤整備、児童・生徒数の増加による教育環境の整備、福祉サービス事業、環境空間整備事業、電子市役所実現に向けた情報通信事業などの施策を着実に推進していくことが重要であり、これらの分野に重点配分したところであります。

 一方、市の借入金であります市債残高は、水道企業を除く借入額が平成14年度末見込額で367億円となり、さらに、土地開発公社への債務保証額についても214億円を超えており、今後の財政運営は大変厳しい状況にあります。

 こうした中で、予算編成にあたっては、税収入及び各種補助金等の確保に極力努めるとともに、経常経費の一層の削減を図り、市民ニーズの高い事業には基金繰入金を充てるなど積極的に対応し、限られた財源を有効に配分したところであります。

予算規模

 それでは、予算の規模について申し上げます。

 一般会計の歳入歳出予算案の総額は、367億7千万円となり、対前年度比率で14.4%の減となっておりますが、これは前年度予算に芦原小学校の用地購入費84億8,675万4千円が含まれておりましたので、これを差し引きますと6.7%の増となっております。また、特別会計の予算案については、国民健康保険特別会計ほか11会計で、合計219億7,091万2千円となり、対前年度比率で4.3%の増となっております。

 その結果、一般会計及び特別会計を合わせた予算案の総額は、587億4,091万2千円となり、対前年度比率で8.2%の減となりました。

 また、水道事業会計の予算案については、収益的収入24億9,499万2千円、同支出24億478万9千円、資本的収入5億8,654万円、同支出16億5,221万4千円となっております。

 次に、一般会計予算案の概要について、歳入から申し上げます。

 はじめに、市税収入については、223億4,056万2千円で、前年度に比べ1,053万9千円の微増となっております。

 市税の主なものとしては、現在の経済状況及び今後の動向を見極め、個人市民税は納税義務者の増が見込まれるものの、全体では対前年度比率0.1%の減を、また、法人市民税では、景気低迷により対前年度比率9.7%の減を見込んでおります。

 固定資産税については、土地及び家屋において対前年度比率で1.8%の減となっておりますが、償却資産において大規模な設備投資があったことから全体で1.2%の増を見込んでおります。

 諸収入については、全体では20億1,005万2千円、対前年度比率で12.5%の増となっておりますが、その中で競艇事業収入については前年度に比べ2億5千万円増の10億円となっております。

 財源比率については、自主財源が284億円と対前年度比率2.9%の増となり、歳入総額に占める自主財源比率は、前年度の学校用地取得に要した多額の地方債の発行が無くなったため、前年度に比べ13%増の77.3%となっております。

 次に、主な歳出について目的別に申し上げますと、民生費を103億6,110万9千円土木費を72億5,665万9千円教育費を66億3,900万3千円総務費を41億8,142万8千円衛生費を31億6,274万7千円とした次第であります。

平成15年度の主な施策

 続きまして、平成15年度予算案に基づき、主な施策について申し上げます。

(保健・医療・福祉)

 はじめに、保健・医療・福祉について申し上げます。

 まず、福祉については、個人が人としての尊厳をもって家族や地域の中で、その人らしい自立した生活を過ごせるように支えることが、本来あるべき社会福祉の姿であると考えます。こうした考え方に立ち、福祉施策の新たな創設や見直しにあたっては、市民とともに福祉の諸課題の解決に向け、市民が安心して地域で生活が送れる福祉の仕組みをどう築いていくか、そのための各種施策をどう展開していくかが重要であると考えております。

 そこで、地域福祉計画について申し上げます。

 本計画は、平成14年度から市民参加により取り組んでいる計画であり、従来のように、法令上の障害者、高齢者、児童といった対象者別の枠組みにとらわれず、家庭あるいは地域全体から見た、地域に住むすべての人が誰でも対象になりうる地域密着型の計画を目指しており、平成15年度を目途に策定いたします。

 子育て支援については、新たに策定した「児童育成計画後期計画」に基づき、戸田市に暮らす子どもの健やかな成長と、子育て家庭のゆとりある生活の実現に向けて、各種施策を実施してまいります。また、認可外保育施設である家庭保育室については、新たな補助制度を設け運営費の支援を充実してまいります。

 高齢者福祉については、介護保険制度が3年を経過しようとしていますが、その間、順調に推移し市民の制度理解も深まってきたものと思っております。今後は、新たに策定した高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画に基づき高齢者の方が、地域で安心して生き甲斐のある生活が送れるよう、制度の普及、相談体制、サービスの質の向上に努めてまいります。特に、低所得者対策として介護保険料及び利用料について、引き続き軽減してまいります。また、高齢者がいつまでも元気に生活が送れるように、介護予防に関するサービスの充実に努めてまいります。さらに、意思表示がうまくできない高齢者の権利擁護についても制度等の普及に努めてまいります。

 障害者福祉については、新たに策定したノーマライゼーションの理念を骨子とする新障害者計画に基づき、障害者の自分らしさへの自己実現に向けて、積極的に支援してまいります。また、精神障害者の自立や社会参加を支援するために、生活訓練施設、授産施設、生活支援センター等の整備を積極的に検討してまいります。

 4月からの「支援費制度」については、サービスの自己選択、並びに相談支援を図るため、相談員の配置や相談体制の充実を図ってまいります。

 国民健康保険事業については、高齢者の増加や医療技術の高度化などによる医療費の増加が続く一方で、長引く経済の低迷を背景に、収納率が低下しており、厳しい財政状況となっていることから、国民健康保険事業の安定化に向け、事務の効率化や収納率の向上に積極的に努めてまいります。

 次に、新たな福祉施策審議会の設置について申し上げます。

 この審議会は、戸田市の福祉施策のあり方について調査審議等を行う機関であり、主に地域福祉計画に関わる事項に対して審議することを目的としております。最終的には、戸田市の福祉施策に関する総合的な審議会として位置づけております。

 医療保健センターについては、公的医療機関検討委員会の答申を受け、施設の老朽化や市民ニーズに対応するための建て替えを前提に、医療・保健センター基本構想調査業務に着手してまいります。その際、医療部門と保健部門の分離、良質な医療・保健サービスのあり方、PFIを始めとする民間活力導入の可能性を探るなど調査・研究をしてまいります。

 診療事業では、医療技術の修練、検査機能の充実などにより医療の質を高め引き続きサービスの向上に努めてまいります。

 保健事業では、新年度において、各種がん検診を従来の30歳以上から18歳以上に年齢幅を広げるほか、骨そしょう症検診についても同じく従来の30歳以上から18歳以上の女性に幅を広げてまいります。

 また、育児について自由に相談ができる場として、多くの市民にご利用いただいております「すこやか育児相談」は、育児相談と身体計測を分け、実施回数をこれまでより増やすとともに、日曜日の実施も増やしてまいります。


(学校教育・生涯学習と文化)

 次に、学校教育・生涯学習と文化について申し上げます。

 私は常々、地域づくりは人づくりにあると考えております。そのためにも、家庭・学校・地域の連携を密接にした教育の推進に力を注いでまいります。

 学校教育においては、新年度は新しい教育課程の深化・充実の年と位置づけ取り組みを進めてまいります。戸田の未来を担う子どもたちが、日々生き生きと学びながら、そして、将来にわたって幸せを得ることをめざす「子どもの“今日が幸せ”“将来にわたって幸せ”プラン」に基づき、教育活動や開かれた学校づくりを充実するとともに、地域イントラネットを活用した教育情報交流授業に取り組んでまいります。

 開かれた学校づくりについては、戸田の学校教育を「見ていただこう」「参加していただこう」そして「変えていこう」との観点から、「彩の国教育の日」と連動させ、市内全小・中学校において一斉に学校公開を実施してまいります。

 また、子どもが安心して学習に励むことができるよう、各中学校区に引き続き「すこやかサポーター」を派遣するとともに、各小学校に学校警備員を継続して配置してまいります。

 一方、夏季における暑さ対策の一環として、全小・中学校に冷水器を設置し、児童・生徒が快適に学習できる環境整備を図ってまいります。また、児童・生徒が安全で快適な環境で学べるよう、引き続き耐震性能確保のため、校舎耐震補強工事やトイレ改修などの教育環境の施設整備を計画的に進めてまいります。

 芦原小学校新設事業については、平成17年4月開校に向けて、平成15・16年度の2カ年の継続事業を進めてまいります。事業推進にあたっては、学校現場の声に耳を傾けながら円滑に開校できるよう準備を進めてまいります。

 留守家庭児童保育指導室については、増加する入室希望者への対応と子育て支援の観点から、戸田南小学校に増築を行ってまいります。

 青少年健全育成については、学校、各青少年団体などと緊密な連携のもとに、新たな取り組みとして、小学校の児童が親元を離れ、子ども同士や、地域の大人とのふれあいを体験する「通学合宿」事業を実施してまいります。

 生涯学習の振興については、「まちづくり出前講座」の充実や、各公民館を拠点とした講座・教室の充実を図るとともに、教育センターや図書館など様々な生涯学習施設を通して、市民に、より多くの生涯学習活動の場を提供してまいります。

 スポーツの振興については、総合型地域スポーツクラブの育成を積極的に進め、地域コミュニティの醸成を図ってまいります。また、平成16年度に本市で開催される「彩の国まごころ国体・ボート競技大会」は、市民並びに関係機関・団体との緊密なパートナーシップにより、大会運営成功に向けて万全を期してまいります。

 学校給食については、今後、各小学校に単独校調理場方式を導入してまいります。このため、導入に向けて新たに担当を設置するとともに、学校給食センターについては、安全で魅力ある学校給食の提供に努めてまいります。また、環境教育と環境保全の観点から、中学校2校に給食の生ごみ処理機を導入してまいります。

 図書館については、より多くの市民の利用に応える蔵書を整備するとともに、ブックスタート事業を継続して実施いたします。また、学校における読書活動支援のため積極的に連携を図ってまいります。

 郷土博物館及び彩湖自然学習センターについては、学校との連携を強め、子どものための体験学習活動の場として、一層の充実を図ってまいります。なお、郷土博物館において、第19回特別展「荒川の舟運展」の開催を予定しております。

 スポーツセンターについては、市民が安全で快適なスポーツ・レクリエーション施設として利用できるよう、耐震補強工事と併せて第1・第2競技場等に空調設備を設置するとともに、テニスコートの改修工事を実施し、スポーツ環境の充実を図ってまいります。


(環境と市民生活)

 次に、環境と市民生活について申し上げます。

 戸田市の環境対策については、環境基本計画に基づき、市民・事業者・行政が一体となって環境活動を推進するとともに、環境ネットワークづくりをはじめ、各種環境活動団体に温暖化防止活動の促進を働きかけてまいります。

 特に、ごみ問題は、市民全員が取り組まなければならない環境問題であります。

 平成14年9月にごみ分別の一部を改定し、焼却するごみを減らし、リサイクルを推進しており、リサイクルプラザの有効活用を図り、更に、ごみの資源化に努めてまいります。また、生ごみ処理機器購入費補助金を積極的にPRし、家庭から出るごみの減量化にも努めてまいります。一方、人口増加に伴い、ごみ集積所も約2,400カ所になることから、地図情報が活用できる管理システムを導入し、事務の合理化を図ってまいります。

 なお、不法投棄対策については、環境パトロール等監視業務に加え、更に、重点地区には監視カメラを設置し、不法投棄対策を強化してまいります。

 ごみ焼却炉の使用禁止措置については、平成14年12月より強化されたことから家庭用焼却炉の無料回収を行うなど、大気への排出抑制に努めておりますが、ダイオキシン問題は市民の健康安全の観点から、引き続き監視指導を強化してまいります。

 住民基本台帳ネットワークシステムについては、平成14年度より一部稼働しておりますが、8月の本格稼働にあわせ、住民基本台帳カードの交付、住民票の写しの広域交付等を実施してまいります。また、戸籍事務の統合化、効率化、迅速化を図るため、平成16年2月からの戸籍コンピュータシステム稼働に向けて準備を進めてまいります。

 市民相談については、景気の低迷による雇用の不安など、様々な相談事例が増加しており、これに対応できる相談業務の充実を図ってまいります。

 市内3駅の自転車駐車場については、人口の増加により自転車駐車場の需要増加が、予想されることから、利用者の利便を図るとともに、駅周辺の放置自転車をなくすため収容台数を増設してまいります。

 消防体制については、都市化の進展に伴い、火災等の災害の様相は複雑・多様化しております。これらに対処するために消防ポンプ自動車を更新し、消防車両の整備を進めてまいります。さらに、大地震時における消防活動の拠点である西部分署の耐震化を図るため、耐震補強設計をしてまいります。

 また、年々増加する救急業務に適切に対応するとともに、救急救命処置の高度化を図るため救急救命士の養成と研修に努めてまいります。

 防災対策については、災害に強い地域づくりのために自主防災組織の充実に努め、自主防災組織指導者養成、地域防災活動に関する知識の習得や情報提供を支援してまいります。


(産業・労働)

 次に、産業と労働について申し上げます。

 市内商工業を取り巻く経営環境は、日本全体を覆っているデフレ状況の中にあって依然として厳しい情勢にあり、それに伴う雇用環境も引き続き5%台という高い完全失業率の状況が続いています。

 こうした状況において、市内商工業の支援策としては、景気対策として融資制度の充実をはじめ、商業活性化対策として商店街等の活性化事業に対する支援や、コンサルタント派遣、商店街街路灯電気料の補助拡大を行ってまいります。工業活性化対策として、製造業を中心とした新製品・新技術開発や事業所のISO認証取得に対する支援策を引き続き行ってまいります。また、新たな産業支援策として戸田公園駅の近くにSOHO支援施設を整備し、創業・起業家の育成支援を図ってまいります。さらに、市内の商工業の実態把握と今後の施策の方向性を探るための調査を新たに実施いたします。

 雇用対策については、引き続き「緊急地域雇用創出基金」の活用や、職業能力開発支援、求人開拓促進事業を実施するとともに、積極的に雇用情報の提供に努めてまいります。

 中小企業従業員退職金等福祉共済制度については、国の制度の動向を考慮しつつ、経済および金融情勢に的確に対応した制度設計が必要と考えられることから、柔軟な検討、対応をしてまいります。


(都市基盤と生活基盤)

 次に、都市基盤と生活基盤について申し上げます。

 都市基盤整備の基本方針である都市マスタープランの推進については、関連事業の進行管理を図りながら、引き続き「都市マスタープラン推進のための市民会議」でご意見、ご提案をいただきながら、目標達成に向けて取り組んでまいります。

 景観行政の推進については、景観形成の目標やルールづくりを定めた「戸田市都市景観条例」に基づいて、引き続き大規模建築物等の景観誘導や三軒協定の認定などを行い、パートナーシップのもとで、優れた都市景観の創出に取り組んでまいります。

 市内3駅の駅前地区のまちづくりについては、それぞれの地区の状況を勘案しながら、引き続き共同化事業も含めた土地活用などについて、関係地権者と充分に検討を重ねるとともに、北戸田駅東口の市街地再開発準備組合を支援してまいります。

 都市計画道路旭町沖内線整備事業については、電線地中化工事や歩道工事を実施し、「こどもの国」西側の歩道整備事業については、市民との協働によるワークショップをふまえ、新年度から2カ年で整備をいたします。

 また、測量業務のより一層の高精度化とコスト削減を図るため「公共座標整備事業」に着手し、道路台帳の高度情報化等を図るため、「道路等管理情報化事業」を実施します。これにより、道路事業での情報一元化を行い、市民サービスの向上と事務の効率化に取り組んでまいります。

 市民のオアシスとして親しまれている、彩湖・道満グリーンパークについては、利用者の安全・利便性向上のため、諸施設の改修や旧道満バスステーションを財団法人戸田市公園緑地公社の事務所として活用し、彩湖・道満グリーンパークの管理の充実を図ってまいります。また、身近な公園についても、遊具の改修をはじめ、施設のバリアフリー化など、引き続き施設の充実を図ってまいります。

 緑化の推進については、都市におけるヒートアイランド現象の緩和や良好な自然的環境を創出するため、屋上などの緑化事業に、奨励補助金制度を新設するとともに、生け垣等設置奨励補助制度の拡充を行ってまいります。さらに、市民へ草花・花木の無料配布等を行うとともに、緑のボランティア活動への支援に努め、市民と行政の協働による緑化活動を充実してまいります。

 市営住宅については、「公営住宅ストック総合活用計画」に基づき、建て替えに向けた入居者の合意形成を図るとともに、維持保全を行い計画的に推進してまいります。

 下水道事業については、芦原小学校の開校にあわせて下水道幹線の整備を進めるとともに、引き続き笹目川以西の浸水対策を含めた雨水整備事業を実施するなど、公共用水域の水質保全、生活環境などの向上を目指してまいります。

 下戸田地域の浸水対策については、菖蒲川へ直接排水する施設を、新年度より3カ年計画で順次整備してまいります。

 長年の懸案事項でありました上戸田川改修事業については、地元懇談会を重ね「上戸田川整備計画」を策定し、国から「まちづくり総合支援事業」の採択を受け、二枚橋から上流の改修事業に着手してまいります。また、上戸田川流域の浸水対策の一環として水路の浚渫を行ってまいります。

 荒川左岸排水路については、治水対策として引き続き護岸整備を実施するとともに、浄化対策についても新たに「清流ルネッサンス??」の対象河川となったことから、水環境改善対策の検討を行ってまいります。

 工事積算業務については、「埼玉県土木積算システム」を導入し、積算業務の迅速化、効率化と併せて発注様式の統一を図り、合理化に努めてまいります。

 水道事業については、経営状況が厳しい中、業務委託の拡大など更なる効率的な事業運営に努めるとともに、将来の人口増等に対応した第5期拡張事業についても、可能な限り老朽管更新及び施設整備の推進に努めてまいります。また、水道の安全性やコストに関する情報提供についても推進してまいります。


(参加と交流)

 次に、参加と交流について申し上げます

 まず地域コミュニティづくりについては、地域コミュニティ推進計画に基づき、地域を単位とするコミュニティ団体の組織化に向け、地域に眠っている隠れた特性や魅力について、地域の住民自らが再認識し連帯感を強めることを目指し、地域毎にワークショップなど様々な事業を展開しながら、意識啓発に努めてまいります。

 地域通貨の取り組みについては、「地域通貨で市民活動を楽しくする会」の委員の皆様により、現在検討がなされており、引き続き市民の主体的な活動を支援してまいります。

 市民活動推進事業については、市民活動推進懇話会で策定された市民活動推進基本方針に基づき、ボランティア・NPO活動への支援等を推進していくとともに、市民の意識啓発に努めてまいります。

 男女共同参画推進事業については、男女共同参画推進の拠点として勤労女性センターの整備・充実を図るなど、市民の主体的な活動を支援してまいります。

 交流事業については、本市の国際化を更に推進するため、財団法人戸田市友好都市交流協会との連携を深め、中学生交換プログラムをはじめとする市民が主体となった国際交流活動の支援に努めてまいります。また、国内交流についても、市民間における交流活動の更なる活発化に向けた支援をしてまいります。

 笹目コミュニティセンターについては、地域コミュニティ活動やIT講習会などのIT活動の拠点として、親しまれる施設を目指して笹目コミュニティ協議会を引き続き支援してまいります。

 情報公開制度、個人情報保護制度については、施行以来3年が経過し、行政の説明責任、プライバシーの保護など行政やそれにたずさわる職員の意識も向上し、更に情報の提供、共有により市民との信頼関係がより充実されたものと認識しております。今後も、市民との更なる情報の共有を目指し、市政情報室の充実、職員における意識の向上を図るとともに、ITを利用した情報の提供を積極的に推進してまいります。

 広報・広聴については、市民とのパートナーシップをより一層深めるため、市民が求める広報紙づくりや市ホームページのリニューアルを進めるとともに、引き続き街角ミーティングを実施するなど充実を図ってまいります。


(市政運営)

 最後に、市政運営について申し上げます。

 事務事業評価システムについては、プロジェクトチームによる初期システムの開発が終わり、新年度から全庁において評価の試行を積み重ね、本システムの精度向上を図ってまいります。このシステムを通じて、職員一人一人が、自分の仕事の目的と成果を常に念頭に置き、コスト意識をもって課題に取り組むことができるよう、意識改革を図るとともに、これらの過程を公表することによって行政の透明性を確保し、市民本位の開かれた行政運営の推進に努めてまいります。

 パブリック・コメントについては、市民の皆様に対し、開かれた市政運営と情報の共有化を目指すため、政策の決定過程で広く市民の皆様に事前に案を公表し、ご意見をいただき、それを政策決定に反映させるという統一的な基本ルールとして、本年4月1日から「戸田市市民パブリック・コメント制度」をスタートいたします。

 電子調達システムの導入については、入札参加者の負荷軽減・参加機会の確保、入札プロセスの透明性を確保するために、工事及び物品の調達業務を対象に検討を進めてまいります。

 電子入札システムについては、埼玉県が中心となり、現在、県下の市町と共同開発に取り組んでおり、平成16年度の導入を目標に検討しております。

 また、IT化を進めるにあたっては、市民の皆様が等しくIT社会で暮らすためのIT格差対策やパソコン操作や情報の活用方法等の支援に努めるとともに、安全で、正確なデータ管理のもと、情報セキュリティに万全な体制で運営してまいります。

 職員の人事施策については、多様化・高度化している行政課題や市民ニーズ等に即応するため、政策形成能力の向上を図ることがますます重要となっております。そのため、特に管理職のマネジメント能力開発、先進自治体への派遣、各種研修などの実施を通して、職員の職務遂行能力、意欲の向上に一層努めるとともに、女性職員の管理監督者への登用を行うなど、人材育成を図ってまいります。

むすび

 私は、この21世紀「自治体間競争の時代」と認識しております。

 国主導から地方主体の政策転換が図られ、より分権化への道が拓かれた場合、これまで以上に地域の実態に応じた、地域住民にとって満足度の高い行政サービスの提供が可能となります。反面、政策力や財政力に加えて、人材の優劣が地域格差を生じさせる結果を招くこととなり、行政のレベルアップが急務であります。

 そこで、今、大事なことは、国際社会で培った企業の経営理念や経営手法を学び、地域の問題に適確に対応できる自立可能な体制を築くことであります。

 IBMの元最高経営責任者であるルイス・ガースナーは、著書の中で、「偉大な経営者は、何を行うか、何のために行動するのか、どのように競争するのかに、極めて敏感である。」と述べております。この企業経営者の言葉を教訓として、私は今、市民は何を求めているのか、そのために何を行い、どのように実現するのか、市民とのパートナーシップのもと、21世紀にふさわしい自治体の実現に全力を挙げて取り組んでまいる決意であります。

 以上、平成15年度の市政運営に対する私の所信といたします。

 最後に、議員各位並びに市民の皆様に対しまして、市政へのご支援、ご協力を重ねてお願い申し上げます。



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